ドローン撮影(空撮)の費用と依頼の流れ【業者8社の公開料金】頼む前に確かめる許可・保険

ドローン撮影を業者に頼む費用は、料金を公開している業者8社を調べたところ、最も安いプランで2万円前後から14万円でした(2026年9月時点)。料金の単位は、十数分の撮影から半日の拘束まで会社によって違うため、撮影時間と人数、納品物をそろえて比べる必要があります。

この記事では、会社や自治体でドローン撮影(空撮)を外注する担当者に向けて、費用の内訳、依頼の流れ、依頼先の選び方、業者に確かめる許可と保険、契約で決めておくことをまとめます。工事現場、点検、測量、不動産、イベント、放送・CMの場面ごとに、料金の決まり方と要る手続きがどう変わるかも取り上げます。

目次

ドローン撮影の費用(業者8社の公開料金、2026年9月時点)

料金を公式サイトで公開している業者8社の、公開料金です。

写真だけなら2万円前後から、写真と動画で半日なら5万〜11万円。動画の編集は3万円台からの別料金です。

まず、8社の料金を頼む内容ごとにまとめました。

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頼む内容公開料金の幅料金の例
写真だけ(1〜2時間)19,800〜44,000円スカイショットPRO 19,800円(20分以内、税込)、スカイ&シー 44,000円〜(税の表示なし)
写真と動画(半日まで)25,000〜110,000円全国ドローン撮影 25,000円〜(税の表示なし)、ホバリング 88,000円〜(半日・2名体制、税込)
動画の編集(別料金)33,000〜120,000円スカイショットPRO 33,000円(5分以内、税込)、ソラカメラ 120,000円(2〜3分、税別)
放送・CM向けの機体と体制140,000〜400,000円AirProduction-hokuei 140,000円〜(静止画)、400,000円〜(動画。1フライトごと、いずれも税抜)

このほかに、補助者(1人1日16,500円)、許可申請の代行(5,000〜35,000円)、交通費が加わります(下の「費用の内訳」)。

次に、各社の最も安いプランです。

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会社対応エリア料金撮影の時間と内容
ソラカメラ全国(関西が中心)35,000円(税別)飛行撮影約15分、現地拘束1時間以内。写真を1枚納品
全国ドローン撮影全国(各地の拠点から)25,000円〜(税の表示なし)撮影約15分、現場拘束約90分。静止画5カット、動画1カット
スカイ&シー不明44,000円〜(税の表示なし)静止画。撮影時間の目安は1〜6時間
スカイショットPRO不明(拠点は福島県)19,800円〜(税込)撮影開始から完了まで20分以内
かごしま空コプター全国(拠点は鹿児島市)20,000円(税別。企業・団体向け)写真。拘束1時間。交通費は別
つくばマルチメディア日帰りは東京、神奈川、山梨、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬、長野、新潟、福島、宮城の12都県30,000円(税抜)写真。1か所、3回飛行まで、2時間以内。飛行調査、出張費、交通費は別
AirProduction-hokuei不明140,000円〜(税抜)静止画。1フライト5〜15分、1〜3カット
ホバリング不明(拠点は静岡県浜松市・静岡市)88,000円〜(税込)半日(4時間以内)、2名体制。交通費込み(遠方は実費)

早見表の見方

  • 料金と内容は変わることがあるので、依頼の前に各社のページで確かめましょう
  • 税込・税抜は各社の書き方に合わせています。税の記載がない料金は「税の表示なし」、対応エリアの記載がない会社は「不明」と書き、拠点が分かる会社はかっこに書いています
  • どの会社も、公開している料金に含まれるのは撮影と、撮ったデータの受け渡しまでです。動画の編集や、企画から頼むときは別料金になります(金額は下の「費用の内訳」)
  • 比べるときは、撮影時間と拘束時間(打ち合わせや機材の準備を含めて、業者が現地にいる時間)、人数、納品物、交通費の扱いをそろえます。20分以内で撮り終える2万円前後のプランと、半日・2名体制で88,000円のプランでは、頼める内容が違います

各社の特徴

各社が公式サイトに載せている内容から、早見表では分からない違いをまとめました。動画は、サンプルを公開している3社から1本ずつ選んでいます。

ソラカメラ(株式会社メディアクト ドローン事業部)は、関西を拠点に全国へ出ます。空撮のほかに屋根の点検・調査、地上カメラでの撮影と動画編集も請け、空港周辺の撮影では許可申請の代行も用意しています。

全国ドローン撮影(日清工業株式会社 映像制作&ドローン事業部)は、大阪府東大阪市の会社です。各地の拠点から全国に対応し、警備・補助員の動員、各種許可認可の届出代行、動画編集と写真補正をオプションに並べています。

全国ドローン撮影が公開している、ミュージックビデオの撮影現場の動画

スカイ&シー(株式会社スカイ&シー)は、伊勢志摩ドローンスクールを運営しています。空撮のほか、屋根・外壁の点検、太陽光発電と外壁のサーモカメラ診断、測量、送電やインフラの点検、災害・防災まで手がけます。

スカイショットPRO(株式会社ドリームズカンパニー)は福島県が拠点で、建物診断と設備点検、不動産撮影、災害の現状確認、学校の集合写真、番組素材の撮影まで請けます。撮影を20分以内に収める短時間のプランがあるのが特徴です。

スカイショットPROが公開している、4Kで撮った日の出の空撮

かごしま空コプターは鹿児島市を拠点に、1年ごとの包括申請を済ませて全国の撮影に対応します。番組制作ディレクターが運営していて、Web用の映像制作や記録撮影も手がけます。

つくばマルチメディア(株式会社つくばマルチメディア)は茨城県つくば市の会社です。日帰りで行けるエリアを12都県、連絡後3時間以内に動ける緊急対応エリアも示しています。全天球写真、オルソ写真、3Dモデル写真といった特殊撮影も扱います。

AirProduction-hokueiは、無人航空機操縦士の国家資格の登録講習機関でもあり、ドローンスクール、映像の撮影と編集の講習、練習場、機材の販売まで手がけます。空撮は1フライトごとの料金で、機体を使い分けます。

ホバリング(株式会社ホバリング)は、静岡県浜松市・静岡市を拠点とするDJI産業機の代理店です。空中写真測量、赤外線カメラ検査、工場・事業所の撮影、建設工事の定期撮影など、産業向けの用途が広く、撮影は2名体制です。

株式会社ホバリングが公開している、企業の工場を空撮した動画

費用の内訳と、金額が変わる条件

基本料金のほかに、次の費用がかかることがあります。どこまでが基本料金に含まれるかは会社によって違うので、見積もりで確かめましょう。人口集中地区や包括申請などの用語は、下の「依頼する前に業者に確かめること」で説明します。

項目金額が変わる条件公開料金の例
撮影時間決めた時間を超えると、追加の料金がかかる3時間を超えると1時間ごとに11,000円(スカイショットPRO、税込)
補助者人口集中地区や夜間、目視外の飛行では、操縦者のほかに、飛行と周りを見張る補助者を置く会社がある1人1日16,500円(スカイショットPRO、税込。人口集中地区の撮影は補助者2名以上)
編集撮影したデータの納品だけか、動画の編集まで頼むか5分以内の動画編集33,000円(スカイショットPRO、税込)、1分程度の簡易編集50,000円(ソラカメラ、税別)
許可申請の代行業者の包括申請で足りない飛行(催し場所の上空、空港の周辺、150m以上など)は、経路や日時を決めて別に申請する1件15,400円(スカイショットPRO、税込)、5,000円(かごしま空コプター、税別)、空港周辺の申請の代行35,000円(ソラカメラ、税別)
交通費・出張費業者の拠点から撮影場所が遠いほど高い1kmあたり187円(スカイショットPRO、税込)、関西圏内で片道100km以上は15,000円の加算(ソラカメラ、税別)

ドローン撮影を依頼する流れ

STEP
目的と使い道を決める

何を撮り、どこで使うか(ウェブサイト、SNS、広告、社内の記録など)を決めます。使い道は、映像の権利の決め方にも関わります(下の「契約で決めておくこと」)。

STEP
撮影の場所と日時の候補を決める

撮影場所の管理者の了解が要るかを確かめます(下の「撮影場所の許可と近隣への連絡」)。国の許可・承認を飛行ごとに申請する場合は、飛行開始予定日の10開庁日前までに申請するので、日程には余裕を持ちましょう。

STEP
業者に問い合わせて見積もりを取る

撮影時間、人数、納品物、交通費、許可申請の代行が、見積もりに含まれるかを確かめます(上の「費用の内訳」)。

STEP
業者の登録・許可・保険を確かめて契約する

下の「依頼する前に業者に確かめること」と「契約で決めておくこと」を確かめてから契約します。

STEP
業者が国への申請と飛行計画の通報をする

申請が要る飛行では業者が国に申請し、撮影の前に飛行計画を通報します。

STEP
撮影、納品、支払い

撮影したデータを受け取り、契約で決めた期日までに支払います。

ドローン撮影の依頼先の選び方(撮影会社かフリーランスか)

ドローン撮影の依頼先には、主に次の4つがあります。

依頼先向いている依頼頼む前に確かめること
ドローン撮影の会社許可申請や補助者の手配まで任せたい対応エリアと、見積もりに含まれるもの
個人のフリーランス撮影だけを頼みたい登録・許可・保険。発注する側にはフリーランス法の決まりがかかる(下の「契約で決めておくこと」)
映像制作会社企画や編集まで一緒に頼みたい空撮を自社で行うか
マッチングサイト複数の業者から見積もりを集めたい業者ごとの登録・許可・保険

例えば SKYtrans は、関東を中心に、空撮、建設現場の定点撮影(同じ場所を、決まった間隔で撮り続けて記録する撮影)、点検を請け負う会社です。料金は公開しておらず、問い合わせ、打ち合わせ、見積もりまでは無料です。どのプランにも、要件の聞き取り、許可申請、警察への届け出、飛行計画の通報、撮影、データの納品が含まれます。

業者を探すときは、「ドローン撮影」や「空撮」に撮影場所の地域名を加えて検索すると、近くの業者を見つけやすくなります。交通費は業者の拠点からの距離で変わるので(上の「費用の内訳」)、撮影場所に近い業者を選ぶと費用を抑えられます。複数の業者から見積もりを集めたいときは、マッチングサイトも使えます。

個人のフリーランスを探す方法

会社ではなく個人に頼むときは、次のような探し方があります。

  • 見積もりを集めるサイト:ミツモア、くらしのマーケット。条件を入れると対応できる人から見積もりが届き、料金と口コミを並べて比べられます
  • ドローン業務のマッチング:空職人。ドローンを使いたい企業や自治体と、登録したパイロットをつなぎます
  • 団体の窓口:DPCA(ドローン撮影クリエイターズ協会)は、空撮の依頼とパイロットの派遣を受け付けています
  • クラウドソーシング:ランサーズなどに案件を出して、応募を募る形です

個人に頼むときは、機体の登録、飛ばし方に合った許可・承認、保険を自分で確かめます。申請や補助者の手配が料金に含まれないこともあるので、見積もりの範囲を先に決めます。

外注せず自社で飛ばす場合

撮影の回数が多いときは、社員が操縦する方法もあります。手続きが要るかどうかは、撮影場所が私有地かどうかではなく、どこで、どう飛ばすかで決まります。

手続きが登録だけで済むのは、人口集中地区の外で、昼間に、目視の範囲で、人や物から30m以上離して飛ばす撮影です。100g以上の機体を屋外で飛ばすときの国への登録(1台900円から、有効期間は3年)を済ませれば、飛行の許可・承認は要りません。

市街地の上空、夜間、目視外、人や物から30m未満、イベント会場の上空、150m以上の高さは特定飛行に当たり、飛行開始予定日の10開庁日前までに国土交通省へ申請します(下の「撮影の場面ごとに要る手続き」)。飛行計画の通報と飛行日誌の作成も義務になります。国家資格(技能証明)は必須ではありませんが、取る場合は二等で学科8,800円、実地20,400円の試験手数料に、スクールの受講料が加わります。

機体は買うほかにレンタルもあり、動画の編集まで自社でやるならソフトと手間も要ります。業務用の国産ドローンは、国産ドローンメーカーの一覧で探せます。

依頼する前に業者に確かめること(登録・許可・保険)

  • 撮影に使う機体を、国に登録しているか
  • 撮影の場所と飛ばし方に合った、国の許可・承認を受けているか
  • 撮影の前に、飛行計画を国に通報するか
  • 賠償責任保険に入っているか

確かめる理由は次のとおりです。

  • 機体の登録:屋外で飛ばす100g以上のドローンは、国への登録が義務です。2022年6月20日から、登録していない機体は飛ばせません。登録した機体には、登録記号の表示と、リモートID機器(機体の識別情報を電波で発信する機器)の搭載も要ります
  • 国の許可・承認:航空法(昭和27年法律第231号)では、空港の周辺、150m以上の高さ、人口集中地区(人や家屋が密集している地域)の上空での飛行と、夜間、目視外(機体を直接目で見ずに飛ばすこと)、人や物件から30m未満、催し場所の上空での飛行などを「特定飛行」としています。特定飛行には、原則として国の許可や承認が要ります。許可・承認を受けると許可・承認書が発行されるので、許可の期間と、飛ばせる場所と飛ばし方を見せてもらいましょう
  • 飛行計画の通報:特定飛行をするときは、飛行の日時や経路などを前もって国に通報する決まりです。通報せずに特定飛行をすると、30万円以下の罰金が科されます。包括申請の許可があっても、飛ばすたびに通報が要ります
  • 保険:自動車の自賠責のような強制保険はありませんが、国は保険への加入を勧めています。事故で第三者に損害を与えたときに備えて、補償の範囲を確かめましょう
  • 国家資格:操縦者の国家資格(技能証明)は、飛ばすための必須の条件ではありません。国家資格を持つ人が、国の機体認証を受けた機体を飛ばす場合は、一部の特定飛行で許可・承認の手続きを省けます

撮影の場面ごとに要る手続き

包括申請(同じ申請者が繰り返し飛ばすときに、1年を限度にまとめて出す申請)の許可を受けている業者でも、場面によっては、経路や日時を決めて別に申請する必要があります。

撮影の場面当たる特定飛行申請の出し方
市街地の建物や施設人口集中地区の上空、人や物件から30m未満包括申請で対応できる
工事現場人や物件から30m未満。市街地なら人口集中地区の上空も包括申請で対応できる
夜景夜間。市街地なら人口集中地区の上空での夜間市街地の夜間は、経路を決めて申請する。目視外も加わると、日時も決めて申請する
イベント会場催し場所の上空経路と日時を決めて申請する
空港の近く空港等の周辺経路を決めて申請する
高い位置からの撮影地表や水面から150m以上の空域経路を決めて申請する
国会議事堂、内閣総理大臣官邸、原子力事業所、自衛隊の施設などの近く航空法とは別の法律で、周りおおむね1,000mの上空の飛行が原則として禁止されている(下の「撮影場所の許可と近隣への連絡」)施設の管理者の同意と、警察への事前の通報が要る

国土交通省の案内では、経路と日時を決めて申請する必要がある飛行として、次の2つを挙げています。

・人又は家屋の密集している地域の上空で夜間における目視外飛行

・催し場所の上空における飛行

国土交通省ウェブサイト

特定飛行の区分と申請の方法は、国土交通省の無人航空機 飛行許可・承認申請ポータルサイトで確かめられます。

撮影場所の許可と近隣への連絡(依頼する側がすること)

撮影場所の手続きには、依頼する側で確かめておくことがあります。

撮影場所の管理者と近隣への確認

  • 公園:都市公園では、管理者が条例などでドローンの飛行を禁止したり、許可制にしたりしている場合があります。公園の管理者に確かめましょう
  • 河川:ダムなどの近くでは飛行を制限している場合があり、地域でルールを決めていることもあります。河川事務所のホームページなどで確かめます
  • 道路:道路の上空を飛ぶだけなら、道路使用許可は要りません。道路に人が集まるような撮影や、道路に看板を置く場合は、許可が要ることがあります
  • 他人の土地の上空:飛ばすたびに、土地の所有者の同意が要るわけではありません。近隣には前もって知らせておくと、トラブルを防げます
  • 映り込み:総務省のガイドラインは、ドローンで撮った映像をインターネットで公開するときの注意として、撮られる人の同意を得ることを前提に、同意を得にくいときは、住宅にカメラを向けないことや、写り込んだ人の顔、ナンバープレート、表札などにぼかしを入れることを示しています。住宅の近くで撮るときは、撮る範囲と、公開前にぼかしを入れるかを、業者と決めておきましょう

重要施設の周りでの飛行

重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律(平成28年法律第9号。以下、小型無人機等飛行禁止法)は、国会議事堂や内閣総理大臣官邸、原子力事業所、自衛隊の施設、対象の空港などと、その周りの上空での飛行を禁止しています。2026年7月14日から、禁止される範囲が、施設の周りおおむね300mから1,000mに広がりました。

小型無人機等飛行禁止法においては、重要施設及びその周囲おおむね1,000mの周辺地域の上空における小型無人機等の飛行が禁止されています。

警察庁ウェブサイト

施設の管理者の同意を得た場合などは飛ばせますが、飛行を始める48時間前までに、その地域を管轄する警察署を通じて、都道府県公安委員会に通報する必要があります。対象になる施設の種類は、警察庁のページで確かめられます。

契約で決めておくこと

撮った映像の著作権と使い道

撮影を業者に頼んでも、映像の著作権は、原則として撮影した業者の側にあります。

著作物の創作を他人や他社に委託(発注)した場合は、料金を支払ったかどうか等にかかわりなく、実際に著作物を創作した「受注者側」が著作者となります。

文化庁ホームページ

ウェブサイト、SNS、広告、テレビなど、映像を使う範囲を契約で決めておきましょう。 著作権そのものを譲り受ける場合は、二次的な利用に関する権利(第27条、第28条)も含めることを、契約書に書いておく必要があります。著作権法(昭和45年法律第48号)の第61条第2項は、次のとおり定めています。

著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。

e-Gov法令検索

なお、著作者人格権(著作者の精神的な利益を守る権利)は、譲渡できません。

個人のフリーランスに頼むとき(フリーランス法)

特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第25号。以下、フリーランス法)は、2024年11月1日に施行されました。従業員を使わない個人や、代表者1人だけで従業員を使わない法人に、仕様を決めて映像の作成を頼むことは、この法律の対象になる業務委託に当たります。

個人で働くフリーランスに業務委託を行う発注事業者に対し、業務委託をした際の取引条件の明示、給付を受領した日から原則60日以内での報酬支払、ハラスメント対策のための体制整備等が義務付けられます。

厚生労働省ホームページ

取引条件は、書面または電磁的方法(電子メールやチャット、SMS、SNSのメッセージなど)で、次の事項を示します。

  • 発注する側と受ける側の名称
  • 業務委託をした日
  • 頼む内容(撮影の内容、納品物)
  • 納品や作業の期日
  • 納品や作業の場所
  • 報酬の額と支払期日
  • 検査をする場合は、検査を終える日
  • 現金以外で払う場合は、支払いの方法

また、従業員を使う会社などが1か月以上の期間の業務委託をするときは、受領拒否や報酬の減額など、してはならない7つの行為が定められています。

取引条件の明示や60日以内の支払いが負担なら、従業員のいる会社に頼む方法もあります。フリーランス法の義務がかかるのは、従業員を使わない個人や一人法人に直接頼むときなので、会社に頼む場合はかかりません。マッチングサイトを使うときは、契約の相手が個人か、サイトの運営会社かで変わるので、見積もりや契約書で相手を確かめます。

キャンセル料と雨天の扱い

キャンセル料と、天候で撮影できないときの扱いは、会社ごとに決まりが違います。公開料金の例では、次のような決まりがあります。

  • 撮影当日のキャンセル:見積額の全額(ソラカメラ、ホバリング)
  • 日程を変えられない撮影が、当日の天候で中止になったとき:見積額の50%(ソラカメラ)、30%(ホバリング)
  • 天候や機材の不具合など、依頼する側の都合ではない延期:キャンセル料なし(ソラカメラ、ホバリング)

撮影日を動かせない依頼(イベントなど)は、予備日を設けるか、中止のときの費用を契約で決めておきましょう。

業務で使う場面ごとに変わること

空撮は、何を撮るかで料金の決まり方と、要る手続きが変わります。業務でよくある場面を並べました。

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使う場面料金の決まり方確かめること
工事現場定期撮影は1回ごと。初回と2回目以降で料金が違う会社もある同じ画角で撮り続けられるか。出来形の確認は測量の業務で別
建物・設備の点検空撮とは別の料金。カメラの種類(赤外線、サーモ)で変わる報告書まで作るか、撮影データの受け渡しだけか
測量空撮とは別の業務。範囲と求める精度で決まる公共測量なら、国土地理院のマニュアルに沿うか
不動産・マンションの眺望撮影位置が決まっていれば、短時間のプランで足りる近隣の窓や室内が写り込まないか
イベント・催し撮影時間と人数で決まる催し場所の上空は包括申請では足りないので、申請に10開庁日以上かかる日程
放送・CM1フライトごと。機体が大きいほど高い機体の種類と、現場に入る人数

要る手続きは、飛ばす場所と飛ばし方で決まります。場面ごとの申請の出し方は、上の「撮影の場面ごとに要る手続き」にまとめています。

工事現場の空撮を依頼するとき

工事現場では、着工から完成までの進み具合を、同じ場所から定期的に撮る使い方があります。定期撮影の料金を公開している会社もあります。

  • つくばマルチメディアは、空撮の映像と写真の定期撮影を、初回70,000円、2回目以降60,000円(税抜)としています。基本出張費24,000円と交通費は毎回かかります。ビルや施設の工事現場、造成工事など、同じ場所を撮る場合の料金です
  • ホバリングも、建設工事の定期撮影を扱っています
  • SKYtrans は、建設現場に限った定点撮影のプランを設けています

工事現場の撮影は、周りの建物や人との距離が30m未満になりやすく、市街地なら人口集中地区の上空の飛行にもなります。どちらも包括申請で対応できるので、業者が包括申請の許可を受けているかを確かめましょう(上の「撮影の場面ごとに要る手続き」)。

土量の管理や、出来形の確認のための測量は、空撮とは別の業務です。出来形とは、工事でできあがった部分の形のことで、幅や長さ、高さを測り、基準に合っているかを確かめます(出来形管理)。国土交通省は、建設現場の生産性と安全性を高める取り組み(i-Construction)の一つとして、ドローン(UAV)を使った測量や出来形管理の要領を定めています。測量を頼むときは、これらの要領に沿った測量ができるかどうかが、業者を選ぶ目安になります。

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